導入事例
Case Study
クレーン制御
Smart MPC®による二次抵抗制御天井クレーンの高精度自動制御
JFEスチール株式会社様
二次抵抗制御天井クレーンの自動運転化
JFEスチール株式会社様とProxima Technologyは、天井クレーンの自動運転化の拡大に向けて、二次抵抗制御天井クレーンに対応した高精度な自動化ソリューションの基本技術を共同で開発しました。
製鉄所内や物流拠点では、巻線型誘導電動機を用いた二次抵抗制御の天井クレーンが多数稼働しています。吊り荷を安全かつ効率的に搬送するには、振れ止めと位置決めの精度が重要になりますが、二次抵抗制御のクレーンでは操作入力がノッチ刻みで離散的であり、吊り荷重量やレール状態によって同じ入力でも速度が変化するなど、自動化に固有の難しさがありました。
インバータ制御への置き換えを伴わない自動化
従来、こうしたクレーンを自動化する場合には、インバータ制御への改造が一般的な選択肢でした。一方で、既存設備の置き換えには大きなコストや長い工期が発生しやすく、操業現場では人手不足への対応も含め、より短期間で導入できる自動化技術が求められていました。
今回の共同開発では、Proxima Technologyの制御AI Smart MPC® と、JFEスチール株式会社様が長年培ってきたクレーン自動化技術・ノウハウを組み合わせることで、インバータ制御への置き換えを伴わずに、二次抵抗制御天井クレーンの高精度な自動運転を実現する技術を開発しました。
Smart MPC®による駆動特性の学習
本ソリューションでは、クレーンに搭載した距離計やIMUなどのセンサ情報をもとに、Smart MPC®がクレーンの駆動特性を自律的に学習します。
これにより、吊り荷重量などの条件が変化する環境でも、高精度な振れ止めと位置決めを目指すことができます。また、半日程度の運転データによる学習に加えて、オンライン学習を組み合わせることで、短期間で高い制御性能を発揮できる点も特長です。
- 吊り荷重量などが変化する環境での高精度な振れ止め・位置決め
- 半日程度の運転データを活用した短期間での学習
- オンライン学習による制御性能の継続的な向上
- JFEスチール株式会社様の既存自動化技術と組み合わせた横走行操作を含む自動運転
関連動画
共同開発した技術による、二次抵抗制御天井クレーンの実機運転、シミュレーション、システム画面の様子は以下の動画でご覧いただけます。
二次抵抗制御天井クレーンの高精度自動制御 実機運転
Smart MPC®による二次抵抗クレーンの自動運転(シミュレーション)
Smart MPC®による二次抵抗クレーンの自動運転(システム画面)
今後の展開
本技術は、JFEスチール株式会社様の東日本製鉄所(千葉地区)の天井クレーンでの実装が予定されており、その後、全地区で導入が進められる予定です。
従来は自動化が困難だった二次抵抗制御天井クレーンに対しても、既存設備を活かした短期間・低コストでの自動化を可能にする技術として、製造現場の生産性向上と安定操業への貢献が期待されます。